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高血圧は血圧変化に要注意!

ブログ2018.11.02

こんにちは。理事の下村薫です。
今回は血圧についてのお話です。

「人は血管とともに老いる。」と言います。
病気を発見するための指標のひとつが血圧です。

診察室での血圧が140/90mmHg、家庭での血圧が135/85mmHg以上の、いわゆる「高血圧」の状態を長期間放置すると、動脈硬化を招き、脳卒中などの脳血管疾患や心臓病など、多くの病気を引き起こしやすくなります。
これから冬に向けて、寒暖差が大きくなり、血圧が上がりやすくなっていきますので、血圧が気になる方は注意していきましょう。

血圧は冬に高くなる!?

皆さんは血圧が季節によって変化することをご存じですか?
実は血圧は夏場に低く、寒くなるにつれて高くなり、冬場に最も高くなります。
このような季節による血圧の変化を「季節変動」と言います。

血圧で注意したい急激な温度変化

冬に暖房や防寒が不十分な場合ほど、心臓や血管の病気による死亡率が高くなるとの報告もあり、特にトイレや浴室、脱衣所など温度差ある場所には注意が必要です。
暖房を置いておくことで予防になりますので、秋から冬にかけては、温度差に気をつけて過ごすようにしましょう。

白衣高血圧と仮面高血圧

血圧は季節以外にも15~30分ごとに変動する「日内変動」(一般的に夜間に低くなります。)や1週間の中での変動する「日間変動」があり、人の血圧は時々刻々変化し続けています。 更に、血圧は測定する場面でも変動します。 なかでも注意すべき変動として白衣高血圧と仮面高血圧というものがあります。

白衣高血圧

白衣高血圧

白衣高血圧は、家庭で測定した時の血圧は正常なのに、診察室での血圧は高くなることを言います。これは医師や看護師さんの白衣を見ることで緊張してしまい、血圧が高くなることが多いことからそう呼ばれています。

仮面高血圧

仮面高血圧

仮面高血圧は逆に、家庭での血圧が高く、診察室での血圧が正常であることを言います。 診察室では血圧が正常なため見逃されやすく、放置されやすいのですが、日常的な高血圧により、血管などに負担がかかり、将来、脳や心臓の病気になるリスクが高いと言われています。そのため、仮面高血圧はできるだけ早く治療する必要があります

仮面高血圧は1日の中での変動(日内変動)が大きいのが特徴です。特に、朝起きたときの血圧が135/85mmHg以上(早朝高血圧)となる場合は注意しましょう。
また、仮面高血圧の方の中には、睡眠時無呼吸症候群が原因で、夜間や朝方高血圧となっている場合があります。太り気味で、朝起きたとき頭痛がする、いびきをかく、日中眠気が強いなどの症状のある方は是非一度ご相談ください。

睡眠時無呼吸症候群による高血圧

血圧は変化のしかたが大事

診察時の測定で一度血圧が高いと不安になる方もいらっしゃるかもしれませんが、血圧は「一日の変化のしかた」が診断・治療のために大切な判断材料になります。

家庭での血圧測定

血圧の変化を一番よく把握することができるのは、家庭で血圧を測定することです。
家庭での血圧測定は朝晩2回ずつ行います。朝は起床後1時間以内にトイレ(尿)に行った後、1~2分静かにしてから2回測定し、平均値を記録します。晩も同じように、寝る前にトイレ(尿)に行って1~2分静かにしてから2回測定し、平均値を記録してください。

時間を決めておけば、毎日同じ条件のもと、安定した状態で測定できるので、より正確な血圧情報を把握することが出来ます。仮面高血圧や白衣高血圧を診断するための判断材料にもなり、病気の発見や健康管理にも効果的です。
血圧を測定し、健康維持のバロメーターとしましょう。

血圧で健康管理をしよう!

血圧でお悩みの方

血圧はその時の状況や季節、時間帯などですぐ変化してしまうため、病院で測るだけでは日常生活の血圧の動きがわかりません。そのため、家庭で毎日計測し、記録しておくことが大切になります。
血圧を測定していて異常を見つけた方、お悩みや不安のある方は、お気軽に当クリニックにご相談ください。

また、当クリニックでは生活習慣病予防にも力を入れており、常勤の栄養士による栄養指導なども行っておりますので、ご希望の方はお気軽にご利用ください。