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帯状疱疹ワクチン「シングリックス」導入

ブログ2023.09.21

帯状疱疹ワクチン

こんにちは!理事の下村薫です。

当院では、2023年10月より帯状疱疹ワクチン『シングリックス』を導入することになりました。
85歳までに2人に1人が発症すると言われている帯状疱疹ですが、発症してしまった場合、痛みの症状が後遺症として残る場合もあります。

今回はしっかりと帯状疱疹を予防するために、帯状疱疹や導入するワクチンについてご紹介いたします。

帯状疱疹とは?

子供の時に水ぼうそうにかかったことはありませんか?
当時感染した水痘・帯状疱疹ウイルスは水ぼうそうが治ったあとも、神経に潜伏しています。

帯状疱疹とは?

潜伏していた水痘・帯状疱疹ウイルスは加齢や免疫抑制状態(ステロイドをはじめ免疫反応を抑える薬を使用されている状態)によって免疫が弱まることが原因で再活性化し、神経を伝わって皮膚に症状が出現します。
この神経性疼痛を伴う水疱性病変が「帯状疱疹」という病気です。

帯状疱疹は免疫が低下する50歳以上になると発症率が高くなり、85歳までに2人に1人が発症するといわれています。

帯状疱疹は85歳までに2人に1人が発症

症状は一般的に体の左右どちらか一方にピリピリと刺すような痛みと、それに続いて赤い斑点や小さな水ぶくれが帯状にあらわれるのが特徴です。

帯状疱疹を発症した約20%の方は皮疹が消失した後も「帯状疱疹後神経痛(PHN)」と呼ばれる強い痛みが後遺症となり、「シャツがこすれて痛い」「よく眠れない」など、日常生活に支障をきたすケースも見られます。

帯状疱疹後神経痛(PHN)

この痛みは3ヵ月から6ヵ月と長い期間続く場合もあるため、帯状疱疹はワクチンで予防することが重要となります。

帯状疱疹ワクチン『シングリックス』

草花クリニックで導入する『シングリックス』は2020年1月に日本でも発売された不活化ワクチンです。

小児の水痘ワクチンとして使われている生ワクチンと異なり、水痘を発症することなく、帯状疱疹及びその合併症の発症を防ぐことができます。
接種は筋肉注射で、副反応としては筋肉痛、だるさ、頭痛、発熱などがあります。

接種が推奨されている対象は50歳以上の方帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の方で、生ワクチンとは異なり、免疫抑制療法を行う予定のある患者さまや現在、受けている患者さまも主治医とご相談の上接種できます

接種間隔

帯状疱疹ワクチン『シングリックス』は、2回の接種で帯状疱疹に対する予防効果が得られます。

●50歳以上の方

通常、1回目の接種から2ヵ月の間隔をおいて、2回目の接種を行います。
間隔が2ヵ月以上あいてしまった場合でも、6ヵ月後までなら2回目の接種を行うことができます

50歳以上の方の帯状疱疹ワクチン接種

●帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の方

※疾病または治療により免疫不全である方、免疫機能が低下した方または免疫機能が低下する可能性のある方、それ以外で医師が接種の必要性を認めた方

通常、1回目の接種から1~2ヵ月の間隔をおいて、2回目の接種を行います。
50歳以上の方同様、間隔が2ヵ月以上あいてしまった場合でも、6ヵ月後までなら2回目の接種を行うことができます

罹患リスクの高い18歳以上の方の帯状疱疹ワクチン接種

任意接種で自費負担となるため費用が1回約22,000円(税込)(2ヵ月間隔で2回接種)と高価ですが、草花クリニックのある、あきる野市では市内にお住まいの50歳以上の方を対象に助成を行っております。
あきる野市の補助金については、下記のページにて詳細をご確認いただけます。
あきる野市 帯状疱疹予防接種(任意接種)について

あきる野市の他にも補助が出る自治体もありますので、是非お住まいの自治体をご確認ください。効果は9年ほど続くとされていますので、一度接種しておくと安心です。

帯状疱疹ワクチンで予防しましょう

メーカーポスター

帯状疱疹の予防や症状の軽減には、免疫を強化してくれるワクチンが有効です。
帯状疱疹ワクチンをご希望の方は、お気軽にご相談ください。

また、帯状疱疹は免疫力の低下が原因で発症します。
生活習慣病対策と同様に、日々の食事や睡眠、運動などの体調管理やストレスに気を付けることも予防に繋がりますので、ワクチン接種とあわせて体調やストレス管理も心がけていきましょう。