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おなかの不調を伴う下痢・便秘が続いたら要注意!過敏性腸症候群

ブログ2020.06.09

ときおり日中は汗ばむ日もある今日この頃ですね。
みなさまのご協力もあり、少しずつ新型コロナウイルスの勢いもおさまってきていると思われます。
今は気を抜かずに、引き続きのステイホーム、咳エチケットなどの感染予防に努めていきましょう。
クリニックで診療を行っていても感じますが、やはりみなさまお一人おひとりの力がとても大切です。

ところで、日常生活の中でストレスを感じていらっしゃる方も多いと思いますが、「急にお腹が痛くなる」「下痢と便秘を繰り返して大変」といった症状が気になること、ありませんか?
このような症状のある方は「過敏性腸症候群」という病気が隠れている可能性があります。

過敏性腸症候群はどんな病気?

過敏性腸症候群はどんな病気?

過敏性腸症候群は、「腹痛あるいは腹部不快感とそれに関連する便通異常が慢性もしくは再発性に持続する状態」と定義されています。
明らかな腸の病気がない場合のお話です。
現代ではおよそ1割の方がこの症状があると言われています。
女性に多いとされ、年齢とともに徐々に頻度は減っていくとされています。
便の性状により便秘型下痢型混合型に分類され、症状としては、長く続く下痢や便秘腹痛が頻繁に見られるおならが出やすい、などがあります。

過敏性腸症候群の原因は?

過敏性腸症候群の原因は?

過敏性腸症候群の明確な原因は現在はっきりとはしていませんが、最大の原因はストレスと言われています。

腸は食べた物の消化吸収や排便の機能を担っており、複雑な神経系が発達しています。
精神的・身体的ストレスがかかることで、脳がコントロールする自律神経の働きのバランスが崩れ、腸の動きがおかしくなったり、痛みなどを生じたりすると考えられています。

また、細菌やウイルスなどの感染性腸炎にかかった場合、その治癒後に過敏性腸症候群にかかりやすいと言われています。

過敏性腸症候群の診断・治療法は?

敏性腸症候群の診断・治療法は?

過敏性腸症候群は、一定期間に腹痛などの症状がある、症状と排便の関係性などを指標としたローマⅢ基準というものが診断基準として用いられています。
さらに、その他の病気が隠れていないかを調べるために大腸内視鏡検査や必要に応じて血液・尿検査などを行います。

治療法としてはストレスが主な原因としてあげられることもあり、生活習慣の改善が第一になります。
腸に負担の少ない食事に切り替えたり、適度な運動を行い、睡眠・休息を十分にとったりすることで身体の調子を整えます。
精神的なストレスも大きく関係しているので、リラクゼーション認知行動療法などの心理的な治療も効果が期待されます。

薬による治療としては、腸の運動機能を改善する薬や下痢止め精神を安定させる薬などを用います。
複数の治療薬を組み合わせて使用することもありますので、かかりつけの医師とよくご相談ください。

予防のために気を付けることは?

予防のために気を付けることは?

一番の原因と言われるストレスを回避するためにも、生活習慣、ライフスタイルの見直しはとても大切です。
気づいたら夜更かしをしてしまっていたり、暴飲暴食をしてしまっていたり、お酒を飲みすぎたり・・・ということ、ありませんか?
健全な精神は健全な身体に宿る、というわけではないですが、やはり身体が健康的であること、食事、運動、休養のバランスが取れている生活が予防に繋がると考えられます。

なかなか現在の社会情勢で全てを完璧にというのは難しいかもしれませんが、少しの意識づけでも改善が見られる場合があります。

当院の外来には消化器病学会専門医もおり、予防法や予防法や治療法について様々に相談できますので、お気軽にクリニックに受診いただければと思います。